
1974年、大阪府出身。大阪芸術大学卒。
大学の友人であった熊切和嘉監督作品「鬼畜大宴会」、「空の穴」、「揮発性の女」などに出演。
現在、消息不明。

1991年兵庫県出身。地元、関西を中心に映画やCMに出演していたが2006年に開催された「ミュージックレイン スーパー声優オーディション」に合格し、声優として活動を始める。その後、声優ユニット「スフィア」を結成し、音楽活動も行う。2009年、大人気アニメ「けいおん!」の琴吹紬役の声優として活躍し、人気を得る。

1973年岩手県出身。大学在学中に今岡信治、初監督作『彗星まち』において映画デビュー。
以後、幅広い演技で多くの作品に出演する。

1993年兵庫県出身。思春期の女子中学生、智美の複雑な心情を自然な演技で見事に表現している。
オーディションでの演技が絶賛され、選ばれる。本作が映画初出演。
振り返れば、この映画の脚本を考えていた時、2つの記憶から始まったと思う。
これは、ぼくの20代前半の記憶である。
ぼくは大阪郊外の人口25万人ほどの町で育った。実家は一戸建てで、そばには小学校があり、登下校の時間は小学生たちの声であふれる。実家の向かいには、今にも潰れてしまいそうな古く、汚く、暗いアパートが建っている。
ある日、数人の身なりのきちんとした人々がそのアパートの一室に入っていくのを目にした。あとから母に話を聞くとそのアパートに独りで住んでいる初老の男が死んでいたらしい。死体は腐り始めていた。その初老の男は、いつもしかめ面で一人、町を歩いていた。
小学生が通り、活気にあふれる数メートルの道を挟んで、初老の男は腐り、ぼくは穏やかに日々を暮らし、親に養ってもらいながら将来に悩み、不安を抱えていた。
近くて遠い他人。そして、無関心と無関係。
心に違和感が生まれた出来事であった。
もう一つの記憶は、2003年のイラク戦争である。
イラクに大量破壊兵器などなく、ブッシュ政権の嘘の話から始まった戦争である。連日、流れる戦争のニュースは初めは刺激的で見入ってしまったが、途中からはほとんどみなくなり、最後は天気予報と変わらないレベルになった。ブッシュ政権がでっちあげた大義名分のもとで大量殺戮が行われているというのに、ぼくはどこか遠い国のおぞましい大きな出来事より、自分自身の日常の小さな出来事のほうがずっと重要であった。
今、ぼくにとってあの戦争は違和のある遠い記憶にすぎないが、あのくだらない戦争で愛する人を喪った人たちは何を思い、生きているのだろうか?
今、2011年、7月。2011.3.11東日本大震災に触れないわけにはいかない。
あれから数ヶ月経ち、再びあの違和感がよみがえろうとしている。どこか心の奥底に秘め、時折のぞかせては、目をつぶり、忘れ去ってしまっていたあの違和感。
目の前に迫る小さな日常に追われ、今、ぼくは精一杯生きている。そして、時には政府の対応に憤り、テレビに小言を言い、飲み屋の酒の肴にする。3.11以降、ぼくの生活で変ったのはそれぐらいである。
ぼくはまだ東北に行っていない。
踏み出さなければいけない。世界はつながっているのだ。
製作・監督・脚本・編集 伊月 肇
